わりと真面目に生きてきたのに社会人になったらクズになったけど人生楽しい。
小学生から成績優秀。中学校では良くも悪くも有名人。高校は進学校。
大学は都の西北でお馴染みの某私大。いくつか資格を取ってストレートで卒業。
人間関係や恋愛以外は、それほど苦労もしない学生時代だった。
社会に出てから大変だった。いや、社会に出る前から大変だった。
コミュ障をこじらせた喪女にとって就活、特に面接は鬼門だ。
内定が取れず、それでも理想を捨てきれず、教育実習を言い訳に卒業後まで就活を続け、なおかつ「やりたくないことはやりたくない」とこだわり続けた結果、まともな同級生から2ヶ月ほど遅れて音楽業界に就職した。
業界の中でも引かれるほどのブラック企業だった。詳細はそのうち。とりあえず結果としては、3ヶ月で辞めた。何もないのに涙が出るようになって逃げた。
安月給だったが、使う暇と気力がなかったので、2ヶ月ほど遊んで暮らせた。
今は非正規で働いている。某ドラマでもお馴染みの派遣社員である。
派遣社員という働き方は非常に水が合った。
学歴も職歴も人間の評価に関わらない。
若いからといってパワハラに晒されない。
定時に来て定時に帰れるし、休みも取れる。休日出勤もない。
派遣先にとっては所詮他人だから、ある程度距離を保って尊重してくれる。
面倒な社内政治に関わらなくて済む。
わからないことを訊ねても理不尽に怒られない。
始めから実践的な仕事ができる。
ストレスは少ないのに同世代よりも給料が高い。
勿論、雇用は必ずしも安定しない。急に契約を切られることもある。
賞与や退職金もないし、(職場によるが)基本的に福利厚生も得られない。
確かにデメリットではあるが、それを差し引いても心身ともに楽なのだ。
それに、私はゴールが見えない働き方が苦手だ。何年働けば昇進できる、とか、そういうものには興味がないし、むしろ勤続前提だと気が滅入ってしまう。
賞与や退職金がない代わりにこちらからも辞めやすく、時給だから体調が悪いときには休んだり、遅刻・早退したりということもしやすい。
責任を負うのも、過剰な期待を背負わされるのも嫌だから、地位も部下も要らない。
上司からの評価に怯えるのも嫌だから、賞与よりも今もらえるお金が高い方がいい。
キャリアや今後のことを考えたら、きっとそろそろ正社員雇用を考えた方がいいんだろうけど、正直、派遣としての生活が気に入ってしまって転職活動をする気になれない。
学歴がもったいない。親不孝。いろいろ言われた。
我ながら、クズだと思う。
でも、今が楽で楽しい。
大層なことを言う気はないし、書く気もない。
ぼんやり能天気に暮らし過ぎて、毎日がシャボン玉みたいに儚く感じて、あとは最初の会社でムカついたことや虚無を感じたことも忘れそうになってきて、何か書き起こしておこうかなと思うようになった。
ただ、ひとつだけ言えるとしたら、新卒で転職先も決めずにさっさと会社辞めてもなんとかそれなりに楽しく生きていけるんだってことが伝わったら嬉しい。毎日苦しくて、電車の線路に引き込まれそうになったり、毎日泣いたりしてる人とかに。
若くして死ぬぐらいなら、選択肢の一つとしてはアリなんじゃないかなって思ってるので。